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中島ゆうあ@電子書籍作家

中島ゆうあ(優 空)*マリクロ|電子書籍総合出版社 作家ブログ*
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【想いの言葉】 No name
彼がため息をついた




いつものように
私は聞こえない振りをした


その訳を訊ねたところで
彼は決して何も語らない



だから 私は 聞かない
それしか出来ないから


だから 私は 彼を抱き締める
それしか求められていないから




彼が冷えきった躰を預けてくる


こんな夜は性急に事を勧めたがる


そのくせ
私が解放の時を迎えそうになると
彼は一歩後に引き 私を引き戻す


まだ早い――と


彼と同じ高みにまで
何度も 何度も……


そうする事で
自分の存在を確かめるように

自分の優位を知らしめるように


ついに
私はぐいっと彼を引き寄せた


もうやめて と耳元で囁く私を
ちらりと横目で見ると
彼は満足そうに鼻をならした



いいわ



私は
残った力を振り絞って起き上がり
彼を押し倒した



こういうのもいいでしょ?


右の口角だけを上げて
彼が了承の笑みを投げてきた


そして 私は
受領の印に
その唇にキスを落とした



ねえ 言った事あったかしら?


あなたが好きよ

気持ちいいから


余計な言葉が必要なくて
楽だから


そして
あなたを愛さなくてもいいから



私は
白く霞み掛かっていく意識の中でさえ
しくじりはしなかった


本当はあなたを愛したい


――なんて

自ら飛び込んだ彼の胸の中で
囁く事など出来ない


既に私は彼を愛していたから


彼に愛されなくても
求められるうちは傍にいたいから


私がこの気持ちを押さえ切れる限り


だから
あなたを奪ってみせる


私と同じ頂きにまで



今夜は共に……
| 想いの言葉 | 13:41| - |
【想いの言葉】その? “君”



目を瞑ったまま
何も考えないで
何も感じないで
待って待って
待ち続けていた

独りを選んだのは僕
僕を救えるのは僕自身だけだから

僕を本当に愛する人はいない
見返りを求めない愛で
僕を愛してくれる人はいないから

愛は虚像

だから
僕も愛さない

手にして取れる
全ての物を
僕は手に入れた

いつも
渇望しながら
満たされる事なく
勝ち取ってきた

本当は
すがりたかった

愛されたかった

だから
待っていた
僕の心に届く
何かを

だけど
恐がっていた

失う事を

傷付く事を

誰かを愛して
誰かに愛されて
やっぱり愛は偽りだったと
失望する事を

僕の世界には
僕がいればそれでいい

例え
僕しかいない孤独な世界が
暗くても
狭くても
寂しくても

僕が独りで
全て背負えば良かった

だから
誰も
誰も
寄せ付けなかった

だから
誰も
誰も
僕の世界に
踏み込んでこなかった

でも
本当は
泣きたいくらい
辛くて
寂しくて
震えていたから
僕は思った

独りきりの世界なんて
捨ててしまえって

独りの世界なんて
辛いだけだから
壊してしまえって

何も見ない
何も考えない
何も感じない
そんな僕は
不完全な人間だからって

そうして
僕は
少しだけ
ほんの少しだけ
目を開けた

それから
そのまま
待って待って
待ち続けていた

ふと
届いた声に
振り向いたら
君がいた

目を開けていたから
考える事が出来たから
感じる心があったから

君を見つけられた

僕の中に芽生えた愛に
気付く事が出来た

待ち続けた僕の日々は
終わりを告げた

満たされる喜びを知った

暗くて
狭くて
寂しかった
僕の世界は
暖かくて
無限にも広がる
光の世界になった

不完全な僕

不完全な君

一緒になれば
完全になれる

もう僕は独りじゃない

今の僕には
微笑む君がいる



| 想いの言葉 | 14:50| - |
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